4月の標準学力調査、全国平均に近づく 「復習定着など成果」と分析 石巻市教委
石巻市教委は、児童生徒の学力底上げへ具体策を検討する市学力向上推進委員会(座長・木村民男元石巻専修大教授、委員23人)の本年度初会合を6月27日、市役所で開いた。小中学校の校長や教頭、PTAの代表ら15人が出席。指導主事による模擬授業といった授業改善への取り組みと併せて、保護者と意識を共有するためにリーフレットを配り、基本的な生活習慣の確立や家庭学習への協力を求めることを確認した。
会合では、市内の全校全学年を対象に年2回実施する標準学力調査について、4月にあった本年度1回目の結果を示した。国語、算数・数学共に全国平均を下回ったものの、全国平均に近づきつつあり、昨年12月と比べて全国との差が縮まったことが報告された。
中でも国語の伸びが見られ、市教委は「子ども同士が関わり合う学びが国語の結果に波及している」「12~4月の復習が定着してきた」と分析した。
仲上浩一学力向上推進監は「校内研究の取り組みが点数に反映されている」と評価。浦山正幸鹿又小校長は、同校が取り組む情報通信技術(ICT)を活用した協働的な学びについて触れ「算数に特化して展開したが、国語に波及効果があった」と述べた。
一方で委員からは「4月の学力調査は12月より難易度が低く、時期が異なる調査では単純比較できない」といった指摘もあった。「データを分析して取り組みと点数の相関を論理的に示し、成功事例を紹介することで、より意識が高まるのではないか」という提言もあった。
市教委が策定した学力向上プラン第I期(2022~24年度)では、児童生徒、学校、家庭の学力に対する意識改革を図る。3年目となる本年度は「進んで学ぶ姿勢」の定着を目指し、対話的な学習スタイルの確立や、タブレット専用問題や電子図書の活用などを盛り込む。
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