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船上で陸で獅子舞、躍動 おながわみなと祭り まちなかパレード、総勢150人

大漁旗などで飾られた船の上で勇壮な舞などを披露した海上獅子舞

 女川町の夏の風物詩「第57回おながわみなと祭り」(おながわみなと祭り協賛会主催)が28日、町中心部の海岸広場周辺であった。炎天下、多くの来場者が訪れ、メインの「海上獅子舞」など祭りを満喫した。

 海上獅子舞には10団体(陸上のみ2団体を含む)が参加。大漁旗などで飾られた船の上で獅子が演舞し、女川湾内を2周した。その後、陸上でも迫力ある舞を披露。観客は勇壮に踊る獅子に頭をかんでもらったり、写真を撮ったりして楽しんだ。

 女川に住む母に会いに来たという鳥取県米子市の会社員松原勇生さん(36)は「家族が昨年も祭りにきているので話を聞いていた。同世代が多く活躍する祭りは勢いがあっていい」と話し、長男の優大さん(7)は「獅子に頭をかんでもらえてうれしい」と喜んだ。

 このほか「まちなかパレード」では、女川小の鼓笛隊や地元女川のスポーツ少年団など総勢約150人が楽器を奏でたり、踊ったりして駅前のテナント型商店街「シーパルピア女川」や町海岸広場内の公園「マッシュパーク女川」などを練り歩いた。

 町の女子ミニバスケットボールチーム「女川フィーバーエンジェルス」の吉田詩野さん(女川小4年)は「多くの人がいて緊張した。チームの存在を知ってもらい、仲間が増えてほしい」と話した。

 開会式では、おながわみなと祭り協賛会の木村昇会長が「オール女川でできている祭り。地元のお店を積極的に使うなどして夏の思い出を刻んでほしい」とあいさつ。祭りのフィナーレでは約4000発の花火が打ち上げられた。

 祭りは海への感謝や水産業の発展を願い、1957年に始まった。

来年もみんなで楽しく 女川小中、祭り後の会場清掃

祭り会場でごみ拾いをする女川中の生徒ら

 女川小(児童210人)の5、6年生と女川中(生徒108人)の生徒らが29日朝、前日に開催された「おながわみなと祭り」の会場の清掃活動を実施した。

 児童生徒のほか、保護者や町職員ら約100人が参加。メイン会場となった町海岸広場で1時間行った。出店が立ち並んでいたエリアを中心に、女川湾の岸壁やステージ周辺などにごみが落ちていないかを確認。たばこの吸い殻や空き缶、飲食物の入れ物などを拾った。

 女川中の生徒会長高橋莉生さん(3年)は「来年もみんなが祭りを楽しめるようにと願って活動した。使う前よりもきれいにできたはず」と話した。

 清掃活動は当初、祭りの実行委を中心に実施する予定だったが、女川中の生徒たちから「自分たちの町は自分たちできれいにしたい」と協力の申し出があり、世代を問わず集まるようになったという。昨年から女川小も加わった。

 祭り関係者も「子どもたちが町をどうしていきたいかなど意識を高く持ってくれていることがうれしい。この気持ちが参加者にも届いて、ごみを散乱しないようになってほしい」と語った。

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