先人を供養、安全祈願 石巻川開き祭り開幕 鎮魂の光、川面を照らす
石巻市の夏を彩る第101回石巻川開き祭り(実行委員会主催)が2日、3日間の日程で開幕した。初日は祭りの由来となった川村孫兵衛(1575~1648年)をたたえる神事や、東日本大震災の犠牲者を供養する流灯を実施した。市民らは石巻発展の礎になった先人をしのび、祭りの盛会と安全を祈願した。ステージやお祭り広場も開設された。4日の最終日まで多彩な催しを楽しめる。
川開き祭りは北上川の改修を指揮して河口に港を開いた川村孫兵衛に感謝し、古里の発展を願う祭典。1916(大正5)年に始まり、戦時中などの中断や震災、コロナ禍を経て101回目を迎えた。
実行委の関係者らは2日午後、孫兵衛を祭る重吉神社や、測量に使った縄を奉納したと言われる縄張神社、孫兵衛の銅像のある日和山公園などを訪れ、神事を執り行った。港町の基礎をつくった先人を供養し、期間中の安全などを祈願した。
水難事故者を供養する川施餓鬼と震災慰霊法要は住吉公園で実施。日が暮れ始めた午後6時半ごろから、震災犠牲者の名前や追悼のメッセージなどが書かれた灯籠約2000個を北上川に流した。
係員が船上から灯籠を一つずつ川に浮かべると、赤や青、黄、ピンクなど色とりどりのともしびが川面を照らした。堤防上から眺めた石巻市渡波の亀山さち子さん(73)は、震災で亡くしたおいや叔父夫婦ら4人を思い「天国で安らかに過ごしてほしい」と話した。
3日は水上行事「孫兵衛船競漕(きょうそう)」が始まる。開北橋下流では花火大会があり、昨年と同じ数の約1万6000発を打ち上げる。市かわまち交流広場では3、4の両日、ステージイベントが開かれる。
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川面に浮かぶ流灯の様子は「石巻かほく メディア猫の目」のX(旧ツイッター)でご覧いただけます。
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