(987)鬼やんま飛ぶ病室や山近く/村上昭夫(1927~1968年)
作者は岩手出身の詩人。石川啄木、宮沢賢治に続く詩人と期待されたが41歳で早世した。23歳で結核を発病し、盛岡市のサナトリウムに入院。院内の結核患者たちの間では俳句が盛んであったという。なおその時の俳…
関連リンク
- ・(986)乗機降下みるみるひとは色鳥に/栗林浩(1938年~)
- ・(985)臨月の腹はみ出して秋日傘/松本てふこ(1981年~)
- ・(984)のどおくに五臓ひろがる天の川/杉浦圭祐(1968年~)
- ・(983)鍋底のことさら昏(くら)しあまのがわ/増田まさみ(生年不詳)
- ・(982)風の日の蟷螂肩に来てとまる/篠原温亭(1872~1926年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。