(989)よく歩く野分の雲と思ひつつ/森賀まり(1960年~)
野分(のわき)とは、野の木々をなびかせ、草を分けるような秋の強風のことです。多くは台風の風のことを言います。日課の散歩中でしょうか。雲が激しく流れ、迫り来る台風の気配を感じています。断続的な強い風が…
関連リンク
- ・(988)銀河ゆらぐ立てば絶食の膝頭/若生鷗子(1921~1958年)
- ・(987)鬼やんま飛ぶ病室や山近く/村上昭夫(1927~1968年)
- ・(986)乗機降下みるみるひとは色鳥に/栗林浩(1938年~)
- ・(985)臨月の腹はみ出して秋日傘/松本てふこ(1981年~)
- ・(984)のどおくに五臓ひろがる天の川/杉浦圭祐(1968年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。