楽しく「五七五」 女川小児童が俳句作り 元教諭佐藤さん、こつを伝授
女川町女川小(児童210人)で2日、児童が俳句作りに挑戦した。旧女川一中(現女川中)に勤務経験がある元国語科教諭の佐藤敏郎さん(61)が講師を務め、身近な体験や思いを五・七・五にまとめるこつを伝授。児童は自由な発想で句を詠み、言葉のリズムや響きを楽しんだ。
町教委が放課後に開く「おながわ放課後楽校」の特別講座として実施され、1~3年生の児童8人が参加した。佐藤さんは俳句の歴史やルールを紹介し「見たことや思ったことを短い文にして、徐々に俳句の文章に近づけてみましょう」と説明した。
児童は夏休みの思い出や新学期の体験などを自由に書き、言葉を並び替えたり、違う言葉に入れ替えたりして句を完成させた。
3年の宮坂鈴珠(すず)さん(8)は「秋になり たん生日きて うれしいな」と一句。「季節が分かるようにした。五七五になるように考えるのが楽しかった」と話した。
佐藤さんは女川一中に勤務していた2011年、東日本大震災で石巻市大川小6年だった次女みずほさん=当時(12)=を亡くした。同年5月に女川一中で俳句の授業を担当。生徒が被災地の情景や心に抱く思いなどを表現した句は書籍化され、当時の経験を今に伝えている。
現在もオンラインなどで俳句の指導を続ける佐藤さんは「子どもたちの発想の豊かさには感心させられる」と目を細めた。
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