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石巻商高生、エコなポップコーン開発 未利用ワカメ活用 10、11日にマーケットで販売

ワカメのポップコーン開発やマーケット運営に携わる生徒たち

 石巻商高(生徒334人)の3年生が、県内企業と連携して県産養殖ワカメを使ったポップコーンを開発した。海水温上昇の影響を受けて売り物にならないワカメを有効活用し、食品ロスの削減につなげる狙い。10、11の両日に石巻市小船越の道の駅「上品の郷」で開く「石商マーケット」で販売する。

 開発したのは「穴あきワカメを使ったサステナブルなポップコーン」(350円)。風味豊かなしょうゆバター味のポップコーンに乾燥ワカメを混ぜ、塩味をアクセントにした。

 3年生は商品開発を通して地域の課題解決に取り組む「課題研究」の科目で、海水温の上昇によって地元産の養殖ワカメに小さな穴が開く問題を学んだ。見た目が悪く廃棄せざるを得ないため、選別に携わる人件費もかさみ、漁業者を悩ませていた。

 同校は未利用のワカメを活用して食品ロスを減らそうと、市内の漁業生産組合「浜人」と連携。廃棄されるワカメを提供してもらい、仙台市の食品製造卸売会社に製造を依頼した。味の調整やイベントでのテスト販売などを経て5月に完成させた。

 マーケティング調査を担った高橋広翔さん(17)は「マーケットに来場する人にフードロス問題へ関心を持ってもらい、捨てられてしまうワカメに付加価値を与えたい」と力を込めた。

 ポップコーンはワカメを使用しない「石巻のだし味」「石巻のだしやきそば味」も含め計3種を開発。マーケットでは2日間で各50袋ずつ販売する。午前10時~午後3時。連絡先は同校0225(22)9188。

 マーケットは模擬株式会社として3年生全員が「株主」となり、仕入れや広報などの運営を実践する取り組み。全国の専門校が開発した約50種類の洋・和菓子や調味料などを3年生自身が販売し、商品販売にまつわる知識や技術を養いながら専門校の魅力を発信する。

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