「石巻第九」実行委員会、公演継続へ補助要望　市と市議会に嘆願書

　石巻市民らによる合唱団がベートーベンの交響曲第９番（第九）を披露する「石巻第九」の実行委員会は１３日、来年１１月の開催を目指す第３回公演に向けて、市と市議会に補助金の交付を求める嘆願書と賛同署名を提出した。

　実行委の林田元宏委員長（６３）らが市役所で、斎藤正美市長と遠藤宏昭議長に嘆願書などを手渡した。署名は開催継続を希望する市民による協議会が、１２日までに市内外から２２７５人分を集めた。

　多くの人に親しまれていた市民合唱団の第九は、東日本大震災で中断。復興支援を続ける輸入木材販売業「林田順平商店」（堺市）などでつくる実行委が昨年１１月に復活させ、今年１１月も開催する。

　開催費を支援している同社の費用負担が多額に上るため、実行委が運営面を含めて地元が中心となり継続していけるようにと市に支援を求めた。市は練習会場の提供や会場使用料の減免などをしている。

　林田委員長は「（震災後）１回の開催でもこれだけ署名が集まった。その思いを受け止めてほしい。いずれは地元が中心となって開催してもらいたい」と述べた。

　斎藤市長は「思いをしっかりと受け止めてやっていきたい」と語った。