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避難所模擬運営に挑戦 女川高等学園生、住民と連携 事情配慮し、受け入れ実践

住民らの要望を聞き取り、避難先の教室を割り振る生徒(右から2人目、写真の一部を加工)

 県支援学校女川高等学園(生徒53人)で13日、地域住民らと連携した総合防災訓練が行われた。生徒が主体となって避難所の模擬運営に挑戦し、さまざまな事情を抱えた避難者の受け入れを実践した。

 地域住民ら約50人が参加し、1、2年生とともに避難者役を担当。名字や家族構成、けがの有無などが記されたカードがそれぞれ配布された。同じ名字を割り振られた人を災害で離れ離れになった家族に見立て、カードを頼りに捜してグループを作った。

 避難所の模擬運営は3年生が中心となった。受付がグループごとの要望を聞き取り、発熱やけがなどの体調不良、集団で生活が困難などの設定別に校舎各階の生徒が教室に案内した。足が不自由な設定の人に車いすを用意したり、英語話者を演じる教諭に対して英語で対応を試みたりする場面もあった。

 女川町清水1丁目の団体職員阿部珠美さん(71)は「どこの教室に避難するかてきぱきと教えてもらい、配慮が必要なことにも親切に対応してもらった」と話した。

 訓練では12日に校内発表があり、生徒は災害時の危険箇所探しや炊き出し、配食の練習に取り組んだ。3年の佐々木優晟さん(18)は「受付で丁寧に話すことができたが、外国の方への対応が課題だと感じた。災害時は地域の人を助けられるように訓練の経験を生かしたい」と語った。

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