被災カフェの再建支援 北陸産の食材使い「いし弁」 石巻・八幡家、売り上げ贈る
石巻市中央2丁目の料理店「八幡家」は、今年1月に発生した能登半島地震の被災地支援として北陸産の食材を使った「いし弁」を3月1日から6月末まで販売。売り上げを含めた義援金20万円を被災した石川県珠洲市にある「Cafe Cove(カフェ・コーブ)」の店主大畑佐知さん(48)に贈った。
八幡家の阿部紀代子代表取締役(62)は地震発生後、自分にできることを模索。「能登半島を食材から身近に感じてほしい」と、金沢市の近江町市場で直接仕入れた加賀野菜や寒ブリなどを使った弁当の販売に踏み切った。
期間内で販売したいし弁は484個。義援金はいし弁の売り上げのほか、八幡家に置いた募金箱に応じた来店客の寄付、八幡家からの支援も含まれる。阿部さんは8月26日に金沢市で大畑さんに目録を手渡した。
阿部さんは、かつて石巻市のNPO法人で活動していた男性を通じて3月に知り合った大畑さんと交流を続けてきた。大畑さんは金沢市で再建に向けて料理の提供などをしている。
現在、阿部さんと市内の知人が「Cove」のロゴが入った木製のファイルやバンダナを製作している。市内を中心に販売し、益金を大畑さんへ贈る予定だ。
能登半島では、地震に加えて記録的豪雨による被害からの復旧復興が望まれる。阿部さんは「豪雨の被害も重なって心が痛い上に無力感もあるが、今できることを考えていきたい。行動そのものが復興につながるので、再建した時はぜひ能登半島に訪れてみてほしい」と呼びかけた。
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