能登・珠洲のカフェ再建を 石巻の呉服店社長、Tシャツ販売で支援 収益贈る
能登半島地震で被災し、石川県珠洲市でカフェの再建を目指す女性を応援しようと、石巻市中央2丁目の呉服店「京屋」の社長奥村恵英さん(66)がチャリティーTシャツを販売している。自身も東日本大震災で被災した奥村さんは「遠くから応援しているというメッセージを届けたい」と語る。
支援の相手は能登半島北端にある「Cafe Cove(カフェ・コーブ)」の店主大畑佐知さん。愛媛県出身の大畑さんは珠洲市の景色に魅せられて2016年に移住し、18年にコーブを開いた。美しい海を目の前に地元食材を生かした料理が味わえると、県内外から客が集まる人気店に育ったが、地震で店は全壊した。地域一帯も被災しており、再建のめどは立っていない。
大畑さんは、人が集える場として店を建て直したいと、避難先の金沢市で料理を提供するなどしながら再建に向け活動している。震災からの復興に学ぼうと6月、石巻市を訪れ、奥村さんと出会った。
震災の津波で甚大な被害を受けた奥村さんは「被災後に個人や小さなグループが直接支援してくれ、力をもらった」と振り返り「微力でも応援したい」と語る。
Tシャツにはコーブの位置を示す地図と「私たちは希望を持ち続けます」という意味の英文をデザインした。価格は1枚3000円で、収益の全額を大畑さんに贈る。M、L、XLの3サイズで、それぞれ白、ブルー、ラベンダーの3色。品切れの場合は注文を受け付ける。
奥村さんは今後も第2、第3弾の応援グッズの制作を検討し「できる範囲で息の長い支援を続けたい」と話す。連絡先は京屋0225(22)0727。
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