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震災時の経験伝える 「防災教室」講師に地域住民 鹿妻小4年生、教訓に耳傾ける

東日本大震災で被災した市内を撮影した写真を説明する保原さん

 石巻市鹿妻小(児童276人)は26日、4年生34人を対象に地域住民を講師に招いた防災教室を開いた。児童は今後起こりうる災害から身を守るために、住民が経験から得た教訓に耳を傾けた。教室を基に今後、防災マップ作りに取り組む。

 教室は総合学習の一環。市学校支援地域コーディネーターの保原稔さん(71)ら渡波地区の民生委員4人が来校し、1923年の関東大震災や60年のチリ地震、2011年の東日本大震災について解説した。

 民生委員らはそれぞれの被災体験を振り返り、震災発生時に車内に津波が入ってきたり、万石浦中体育館で過ごしたりした状況を説明。「地震が起きたらまず安全な場所を目指す」「日常の中で逃げられる場所を意識する」といった教訓を児童に伝えた。

 保原さんは「津波の危険性をどれくらい理解しているかが大事。状況をきちんと把握して避難することで、命を守れる」と語った。

 児童たちは「地震はいつまで続いたか」「避難所の電気はどうしていたか」などと積極的に質問し、熱心にメモを取っていた。

 尾形倖汰朗君(9)は「被災した時は今日の話を思い出して行動したい」と話した。

 児童たちは10月16日に保原さんらと学校周辺を歩き、住民にも聞いて危険な場所はどこかを調べる予定。

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