(1015)露草を歩けば己の中に神/及川真梨子(1990年~)
露草は青くて小さな花。古くから布を染めるのに用いた。高さもあるが、地をはう性質もある。「露草が道辺に咲く中を歩いていると、己の中に神を感じた」という句意には、露草を従える女神のような存在として作者の…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。