原発避難道の改良、訴え 動く市長室、石巻・牡鹿地区で開催 防護施設充実も要望
石巻市長が地域を訪ねて住民の要望や意見を聞く「動く市長室」が11日、市牡鹿保健福祉センター「清優館」であった。牡鹿地区の住民約30人が参加。再稼働が29日に迫る東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)に関し、事故発生時に使う避難道の改良や対策施設の充実などを訴える声が挙がった。
同市小渕浜の住民は、牡鹿半島を縦断する県道石巻鮎川線のうち、整備の見通しが立っていない桃浦から小積浜までの区間の改良を求めた。
斎藤正美市長は「新たな事業化は非常に難しい。現在計画が決まっている区間の整備を早く進めたい」と答えた。
寄磯浜の住民は、事故時に高齢者らが一時避難する放射線防護施設の充実を求めた。寄磯小にエアドームテントがあるが、組み立てなどに時間を要し、使用できるまで2時間かかるという。
住民は「寄磯は原発に一番近い地区。いざと言う時にスイッチ一つで使える設備を」と訴えた。
斎藤市長は「これまでも国に要望してきたが、実現に向けて要望し続けたい」と回答。「貴重な提言に感謝する。すぐ実現できないこともあるが、一つ一つ着実に進めていきたい」と話した。
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