先祖や震災犠牲者、供養 復興事業完了で法要 石巻・普誓寺、本堂かさ上げなど
東日本大震災で被災した石巻市中浦2丁目の普誓寺の復興事業完了に伴う法要が14日、同所であった。事業完了を祝し、震災没者らを供養した。
檀家(だんか)約60人が参列。僧侶と共に読経し、先祖や震災物故者を悼んで焼香した。白石市の延命寺や石巻仏教会に属する市内の寺院が参列した。
寺は江戸時代に旧北上川の改修に尽力した川村孫兵衛の菩提(ぼだい)寺として知られる。震災で5メートルの津波をかぶり被災した。2014年から再建に向けた事業が始動し、昨年秋に完了した。本堂は襲来した津波の高さに合わせてかさ上げし、エレベーターなどを整備した。総事業費は約2億8000万円。檀家の寄付などを資金にした。
護持会の阿部貞男会長(76)は「ご寄付により心のよりどころがよみがえった」と話した。寺の鈴木聡昭住職(80)は「一心となった檀信徒の温かい思いやりで復興できた」と感謝を述べた。
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