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東松島・市民センター市営化 揺れる市民協働の行方 まち協との意識の差、浮き彫り

センター関係者を招き、あらためて市直営化の経緯を説明した

 東松島市が力を入れてきた「市民協働のまちづくり」が揺れている。各地域のまちづくり協議会(まち協)に委託してきた7市民センターの運営を来年度、市直営に切り替える計画について、市は4日、まち協会長らセンター運営関係者を集め、あらためて経緯を説明し理解を求めた。まち協側には戸惑いや疑問が残り、市との意識の隔たりが浮き彫りになった。(西舘国絵)

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 まち協は任意団体の位置付けにある。市は施設での事故や不祥事が起きた場合に会長個人が負う責任が大き過ぎるとして3月、委託条件に法人格を有することを加えた。いずれのまち協も来年度までの法人化は難しく、市直営となることが決まった。

 市の説明では、直営後は所長に就く市職員1人、会計年度任用職員の事務員3人などを配置する。所長を除いた現行の職員数が3人を上回る場合は、経過措置として2年間、事務員枠で現行と同人数を雇用する。

 会議には会長やセンター所長など約20人が出席。直営化の是非や移行後の運営に関する質疑に渥美巌市長、勝又啓普総務部長らが答えた。

 市はこれまでの説明で、直営化の効果には財政負担の軽減も挙げていた。出席者からは「財政的な問題だというが根拠が薄い」「市民に喜ばれるよう努めてきた。数字だけで判断されるのは苦痛だ」などの意見が相次いだ。

 市職員を新たに配置することについて、ある所長は「天下り先を作ったと言われないよう、所長職には適切な人材を配置してほしい」とくぎを刺した。

 渥美市長は「市民のよりどころである市民センターは素晴らしい施設。皆さんには地域活性化のために活動していただいた」と感謝した上で、「市の財政維持には(事業の)見直しは必要。ご理解いただきたい」と述べた。

 委託条件に法人格を加えることを巡っては、法人格取得への時間的猶予がなかったことなどから、一部のセンター関係者からは「直営化ありきだ」との批判や、住民主体のまちづくりの後退を危惧する声が挙がっていた。

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