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朗読芝居で街に活気 「コマイぬ」が上演 石巻・旧観慶丸商店

朗読の力で魅せたコマイぬの月いちよみ芝居

 石巻市を拠点にする演劇ユニット「コマイぬ」による「月いちよみ芝居」が13日、同市中央3丁目の旧観慶丸商店であり、約1年5カ月ぶりの上演に市内外から演劇ファンが詰めかけ、街を活気づけた。

 取り上げた作品は、涌谷町在住の作家郷内心瞳(しんどう)さんの「拝み屋備忘録 赫怒(かくど)の刻印」(竹書房文庫)から「赫怒の刻印」。

 出演したのはコマイぬ代表で同市出身の芝原弘さん(仙台市)、石巻を拠点にする大橋奈央さん、第3回いしのまき演劇祭(2018年)以来となる大崎優花さん(東京都)に加え、石巻の劇団「cocoro-mille(ココロミル)」所属の千石すみれさん(山元町)が初めて参加した。4人は朗読の力で観客を非日常の世界に誘った。

 この日は近くの市かわまち交流広場で「石巻ストーンロール痛車fes(フェス)」があり、街に人の流れを生んでいた。芝原さんは「相乗効果で街の盛り上がりに一役買うことができた。今後もほかのイベントに合わせて開催したい。芝居を見に来た人たちが石巻の街の魅力と元気さに触れてもらえたならうれしい」と話す。

 コマイぬは東日本大震災後の13年に旗揚げ、被災した街を演劇で励ましてきた。月いちよみ芝居は18年に開始、「拝み屋怪談郷内心瞳を読む」と題して郷内さんの作品を一貫して紹介してきた。今回が33回目だった。

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