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特産ズラリ、味覚の秋楽しむ 石巻地方各地でイベント サンマやワカメ、クジラも

女川・秋の収獲祭

サンマの炭火焼き1万匹などが振る舞われた収獲祭

 女川町の秋の一大イベント「おながわ秋の収獲祭2024」(実行委員会主催)が27日、町海岸広場で開かれた。町内外から約1万2000人が訪れ、サンマ炭火焼きなどを堪能。香ばしい匂いが立ちこめる会場で旬の味覚に舌鼓を打った。

 女川港で水揚げされたサンマの炭火焼き1万匹とすり身汁4000杯が提供され、朝早くから長蛇の列ができた。

 炭火焼きの列の先頭だった加美町の早坂仁一さん(68)と妻の三智子さん(64)は、26日夜に女川で車中泊をし、当日の午前7時から並んだという。

 仁一さんは「釣りや観光で何度も女川を訪れているが、収獲祭は初めて。サンマは脂乗りが良く、家で焼いたものよりも味が格段にいい」と喜んだ。

 会場には特設ステージも設置。県指定無形民俗文化財「江島法印神楽」や「女川潮騒太鼓轟会」、「女川港大漁獅子舞まむし」といった地元の団体などが祭りを盛り上げた。

 鈴木伸輔実行委員長は「サンマは近年不漁だと言われるが、今年は8月中の水揚げが6年ぶりといううれしいニュースがあった。祭りには水揚げされた中でも大きいサイズを厳選したので、身も質も十分満足してもらえたろう」と話した。

 収獲祭は1998年に始まり「おながわ秋刀魚(さんま)収獲祭」の名前で開催してきた。2022年から現在の名称で開催している。この日はキッチンカーの出店や、宮城の日本酒を味わう企画も開催された。

石巻・北上にっこりまつり

北上小5、6年生が元気にたたいた「北上太鼓」

 石巻市北上地区の魅力を発信する「北上にっこりまつり」(実行委員会主催)が27日、同市北上町十三浜の市北上地区多目的広場などで開かれた。

 まつりは東日本大震災で中断、2022年に12年ぶりに復活し今回が3年目。

 広場では十三浜産のワカメなど海藻類の販売や焼きホタテ、芋煮、クジラの竜田揚げなどの飲食を楽しめる約30店のテントが並んだ。金魚すくいや稲作の作業に用いるコンバインの試乗体験もあった。

 ステージでは北上こども園の5、6歳児と相川保育所園児による太鼓や歌、北上小5、6年生の北上太鼓などが披露された。北上公民館では地元住民や北上こども園の園児が制作した手芸品などが展示された。

 家族と訪れた石巻市の60代無職女性は「ホタテ焼きや海鮮丼を食べた。ステージも華やかでとても楽しい」と話した。武山年男実行委員長は「ステージは北上地区の子どもたちの活躍を見てもらう場。地元店舗も出店しており、楽しく過ごしてほしい」と語った。

石巻・青空マーケット

青空マーケットで買い物を楽しむ来場者

 大規模な食フェス「第10回青空マーケット」が27日、石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で開かれた。

 NPO法人「こころの森」と同公園マネジメント共同体主催。同市内を中心にキッチンカー、テントの22飲食店とフリーマーケット20店が出店した。

 来場者は3000人を超え、ピザやクレープ、ハンドメイド雑貨、子ども用品などの買い物を楽しんだ。仙台市のシンガー・ソングライター伊東洋平さんのライブイベントもあった。

 多賀城市から家族と訪れたパート佐藤かおりさん(42)は「好きなお店があった。久しぶりに石巻焼きそばなども食べられてうれしかった」と話した。

 古藤野靖実行委員長は「秋空の下で地域のおいしいものを味わってほしい。フリーマーケットに参加することでリサイクルにつなげてほしい」と語った。

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