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第10回「オリザ賞」大賞に鳴子の米プロジェクト 準大賞には大郷グリーンファーマーズ、加美農高 JA宮城中央会が発表

 JA宮城中央会は1日、コメを通じた農業振興と地域づくりの優れた取り組みをたたえる「オリザ賞」(河北新報社・東北放送共催)の第10回受賞団体を発表した。大賞は宮城県大崎市のNPO法人鳴子の米プロジェクト(上野健夫理事長)に決まった。準大賞には同県大郷町の大郷グリーンファーマーズ(西塚忠元・代表取締役社長)と、同県色麻町の加美農高(川上剛弘校長)が選ばれた。

刈った稲を田んぼのくいにかける鳴子の米プロジェクトの参加者=9月29日、宮城県大崎市鳴子温泉

 鳴子の米プロジェクトは地元の農業と田園風景を守ろうと、2006年9月に設立。「ゆきむすび」の特別栽培米を生産するほか、農作業の手間や作り手の思いを知ってもらうため、生産者と消費者をつなぐ活動にも取り組む。

 大郷グリーンファーマーズは、1999年に有限会社を設立。持続可能な地域農業のために地権者から農地を預かり、コメや大豆などを生産する。地域の堆肥を生かした有機栽培で循環型農業を行うほか、後継者育成にも力を入れる。

 加美農高は1900年創立で、食の安全や環境保全の認証制度「GAP(ギャップ)」を積極的に取得。田んぼの生物調査や魚道の設置で、生物多様性の保全にも努める。次世代の組織的で持続可能な農業経営を担う人材の育成を目指す。

 東北大大学院農学研究科の伊藤房雄教授ら6人が審査。12月10日に仙台市青葉区の仙台国際センターである第41回JA県大会で3団体を表彰する。大賞に賞状、副賞のトロフィーと30万円、準大賞には賞状、トロフィーと10万円をそれぞれ贈る。

 オリザ賞は97年に創設。3年ごとに表彰し、過去9回で計25団体が受賞した。

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