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新旧住民、料理囲み親睦深める 伝統芸能の披露も 石巻・砂押行政区会

手作りの焼きそばなどが振る舞われた交流会

 石巻市広渕の砂押行政区の住民交流会が10日、砂押自治会館が開かれた。東日本大震災後の転入者と従来の住人が親睦を図ろうと企画され、今年で4回目を迎えた。参加者は料理を囲んだりイベントを楽しんだりして、コミュニティーのつながりを確かめ合った。

 同市広渕小児童約15人が地域の伝統芸能「鹿嶋ばやし」を披露し、「松島」や「豊年」など4曲を演奏した。「ソーレ」の掛け声とともに息の合った太鼓や笛の音色を会場に響かせた。来場者には手作りの焼きそばや豚汁などが振る舞われ、住民は舌鼓を打ちながら談笑していた。

 終盤には地域で栽培されたササニシキやイチゴを景品にしたじゃんけん大会もあり、盛り上がった。地元の行政委員八木成一さん(73)は「地域の人口は今がピークかもしれないが、顔の見える関係を築ける催しとして続いてほしい」と話した。

 震災前は139世帯だった砂押行政区は、震災後の沿岸部からの移住で約300世帯に増えた。自治会は新旧住民の親交を深めようと2018年に交流会を開始。新型コロナウイルス感染拡大で20~22年は休止し、昨年再開した。

 砂押自治会の木村政宏会長(63)は、震災の津波で同市湊2丁目にあった自宅が全壊し、約10年前に移住した。「大人と子どもが互いを知ることで、安心して過ごすことができる。コミュニティーを守るために交流を継続していく」と語った。

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