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地元の方言に親しみを 万石浦小で石巻弁講座 PTA主催、まちづくり協が協力

児童に方言の成り立ちを説明する谷川さん(右)

 石巻市万石浦小(児童228人)で7日、国語の授業で方言について学んでいる5年生44人を対象に「石巻弁講座」が開かれた。同市渡波の法音寺住職の谷川正明さん(72)を講師に迎え、児童は地域の言語文化への親しみを育んだ。

 谷川さんは方言が生まれた経緯として、江戸時代に衣食住などの文化が各藩を中心に形成された歴史を紹介。「仙台藩で使われていた言葉は大きく仙台弁としてくくられ、石巻の方言はその一部だ」と解説した。

 方言の成り立ちも説明し「めんこい」の由来が伊達政宗の正室だった愛姫(めごひめ)とする説を挙げた。方言ではカ行とタ行に濁音が付くとして「訛(なま)りには法則があるものの、皆さんが自然と聞き分けられる耳を持っているのは素晴らしいことだ」と述べた。

 児童はタブレット端末で谷川さんの解説を記入したり、日本全国の方言を調べたりした。佐々木彩羽さん(10)は「初めて知る方言もあったので、おじいちゃんやおばあちゃんと話すときに使ってみたい」と話した。

 講座は同校PTAが主催。同市渡波地区まちづくり協議会が協力して初めて実施した。協議会員の谷川さんは「言葉には歴史があり、文化を表現することができる。伝わってきた言葉を大切にして地域のコミュニケーションを豊かにしてほしい」と語った。

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