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55年前の家やお店、見つかりますか 旧石巻市と旧矢本町の地図展示、関心呼ぶ

55年前の地図を展示している会場
地図の脇には当時の情景が分かる写真も添えられている

 石巻市のNPO法人石巻アーカイブは、1969年の石巻地方の住宅地図を展示する「55年前の家を探そう!展」を同市中央2丁目の旧ホシノBOXピア1階「人とアーカイブの交差点」で開催している。東日本大震災で失われた街並みなどがよみがえり、来場者の関心を呼んでいる。

 展示するのは旧石巻市と旧矢本町の住宅地図で、新潟県の出版社が作成、販売したもの。地図と広告の計76ページを拡大コピーし、住吉や渡波など地区ごとに展示している。

 地図は全て手書きで、住居には住人の名前が記載されている。今は使われなくなった地名や貨物線路なども書き入れられている。当時の情景をイメージしやすいように、アーカイブが所有する写真を添えた展示もある。

 今回の展示会は1~3月に開いた、明治から現代までの石巻の古地図や絵図を紹介したパネル展がきっかけ。来場者から「震災の津波で被災する前の地図を見たい」など、かつての街並みを懐かしむ声が寄せられたことから企画した。

 アーカイブ代表理事の小野寺豊さんは「地図からは55年前の街並みがよく分かり、懐かしさを感じられる。震災でなくなってしまった街を見て、思い出を探してくれればうれしい」と話した。

 会場では、市民らから寄託・寄贈された、石巻で発行されていたタウン誌「石巻百点 月刊『ひたかみ』」も閲覧できる。

 会期は来年2月17日まで。地図は個人情報を含むため撮影を原則禁止している。午前10時~午後4時。火、水、木曜と年末年始は休館。連絡先は小野寺さん090(3753)5295。

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