プロが指導、音磨く 石巻好文館高吹奏楽部、仙フィルと同じ舞台に 来月、演奏会
石巻好文館高吹奏楽部(38人)がプロのオーケストラとの競演に挑む。仙台フィルハーモニー管弦楽団との合同クリスマスコンサートが12月25日、石巻市開成のマルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)で開かれる。仙台フィルが単独の高校吹奏楽部と演奏会を行うのは珍しく、貴重な機会。部員たちはプロ奏者の指導を受けながら、晴れの舞台に向けて音に磨きをかけている。
コンサートは2部形式で、1部は仙台フィルの「オーケストラステージ」。2部は「吹奏楽ステージ」として同校吹奏楽部が「コーラル・ブルー」など2曲を演奏した後、部員と3年生有志、仙台フィルの管、打楽器奏者ら計約70人が合同で「風紋」「そりすべり」など3曲を披露する。
吹奏楽部は7月に岐阜県であった全国高校総合文化祭に県代表として出場。8月の第67回県吹奏楽コンクール高校の部では金賞を受賞した。合同コンサートは、活躍を評価した石巻市芸術文化振興財団が「演奏意欲の向上や充実感につなげ、石巻地方の吹奏楽を活性化させたい」と企画した。
部長の2年相沢咲さん(17)は「地方の高校ながらプロと同じ舞台に立てるのは光栄。プロが目指す『いい音』を学び取り、奏でたい」と語る。
部員は11のパートごとに仙台フィル奏者から2回ずつ手ほどきを受けている。13日はクラリネット奏者の鈴木雄大(ゆうた)さんが同校を訪れ、合同合奏曲「アルメニアン・ダンス・パートI」の演奏を7人に指導した。実際に吹いて聞かせ、音の響かせ方や曲の表現などを助言した。
パートリーダーの2年佐野もも子さん(17)は「音に透明感があって感動した。曲のとらえ方やリズムの取り方などが勉強になった。同じ舞台に立つ責任を胸に、プロが表現したい演奏を奏でられるよう努力する」と意気込む。
元顧問で現在は外部コーチの橋戸孝司さん(69)は「指折りのオーケストラと一緒に演奏できるのは今後の成長にプラスになる。心に響くものをつかんでほしい」と期待する。
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合同コンサートの指揮は仙台フィル副指揮者の神成大輝さんが務める。国際コンクールで活躍するサクソフォン奏者斉藤健太さんが出演。第1部の仙台フィルの曲目は「クリスマス・フェスティバル」、バレエ組曲「くるみ割り人形」など3曲。
午後6時半開演。チケットは全席自由、前売り一般3000円、高校生以下1000円(ともに当日500円増)。市複合文化施設や市遊楽館、市河北総合センターで販売している。連絡先は市複合文化施設0225(98)5630。
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