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(1059)一人の夜のどに冷たき蜜柑(みかん)かな/小泉和貴子(1958年~)

 文語体の俳句では「夜」は「よ」と読む。「よ」は「世」と音が通じるから、移ろいゆくはかない時間という感じが強くなるようだ。喉をすーっと落ちてゆく蜜柑の汁もまた、この世を変転するはかないもの。木になった…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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