石巻の自然、美しく力強く 市博物館、武蔵野美大と「森と海の美術展」 15日まで
石巻市開成の市博物館は、武蔵野美術大とのアートプロジェクト「森と海の美術展」の作品展を開催している。プロジェクトに参加した学生や地元の中高生らの作品を公開。牡鹿半島の海岸や森を訪れ、生徒や学生それぞれが感じた自然の美しさや力強さを表現した絵画や彫刻など約50点が並ぶ。15日まで。
市と同大が5月に結んだ文化芸術振興に関する連携協定の一環。市内外の中高生と教員、同大大学院生と卒業生の計23人がプロジェクトに参加し、同大の樺山祐和学長の指導を受けながら作品を制作した。
大学関係者は牡鹿半島の自然をテーマにした油彩画や、おしかホエールランド(同市鮎川浜)のクジラの骨格標本などから着想を得たパラパラ漫画などを制作した。
中高生の作品は、捕鯨をテーマに浜辺にあった漁網や流木を組み合わせた壁掛けや、海と宇宙を関連付けた神秘的な油彩画など、個性あふれる力作がそろった。樺山学長が金華山を描いた油彩画「顕・あらわれ」(縦244センチ、横399センチ)も展示している。
プロジェクトでは5月、参加者が同市鮎川浜にある「のり浜」や御番所公園などを訪れて、風景のスケッチなどを行った。8月にはマルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)内のアトリエで作業を進め、オンラインで樺山学長や他の参加者からアドバイスを受けた。
鑑賞に訪れた同市日和が丘3丁目の無職70代男性は「理解が難しい作品もあるが、自然の雄大さを感じる作品もあって良い。心の豊かさにつながると思う」と話した。
市博物館学芸員の小野雄希さん(27)は「中高生らの作品を通して牡鹿半島の魅力を知ってもらいたい」と期待する。
入場無料。午前9時~午後5時。月曜休館。連絡先は市博物館0225(98)4831。
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