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奥松島観光の足に 東松島市、野蒜―宮戸間バス運行検討 市議会12月定例会

 東松島市議会12月定例会は12日、本会議を開き、一般質問を終えた。市は観光客の移動手段がタクシーに限られている奥松島地域の誘客策として、野蒜-宮戸地区間のバス運行を検討していることを明らかにした。休日は使用しないスクールバスの活用を想定する。

 鳴瀬地区のスクールバスを生かし、JR野蒜駅と宮戸地区の復興再生多目的施設「あおみな」をつなぐルートなどを検討する。東北運輸局などと協議を進めている。

 奥松島は昨年、国連世界観光機関(UNWTO)の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に東北で初めて認定された。市は今年を観光元年に位置付ける。市の第三セクター東松島観光物産公社は3月末に遊覧船の松島-宮戸航路を新設し、毎週日曜に運航している。

 渥美巌市長は「運行すれば確実に赤字になるが、既にある資源を生かして観光客の受け皿にすることを研究したい」と述べた。

 市特産のカキの養殖に関して、市はホヤの一種「シロホヤ」の付着などによるカキの死滅が多数確認されたと説明した。10月30日に実施した処理場の視察では、水揚げしたカキの6割が被害を受けていた。

 渥美市長は「県や国に原因究明と対策を要望する。最終的な水揚げ状況を見て漁業者への助成を判断したい」と話した。

 家具など再使用できる粗大ごみを市民に無償提供する事業を来年1月に再開する。事業は19年度に初めて実施し、20年度以降は新型コロナウイルス禍で中断していた。ごみ搬入者から譲渡の承諾を取り、品数が集まり次第、譲渡会を開く予定。

 井出方明、長谷川博、桜井政文、手代木せつ子の4氏が質問した。

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