仙石線に新型車両「E131系」 2025年度冬、初導入 車体幅広げ、座席にゆとり
JR東日本東北本部は24日、仙石線に新型車両「E131系」(4両編成)を導入すると発表した。2025年度冬ごろに営業運転を始める。14編成を製造し、現行車両「205系」と順次置き換え、完了後はワンマン運転に切り替える。
首都圏などで使われた車両が転用されることが多かった仙石線への新型車両導入は初めて。前面は205系のデザインや色を踏襲し、新たにドット柄を施す。座席はボックス席はなくロングシートのみで、沿線の景色をイメージしたスカイブルーで彩る。車体の幅を従来より約5%大きくし、乗客1人当たりの座席幅を2.5センチ広げる。
安全性向上のため、各車両に防犯カメラを2台ずつ設置する。205系は1両に1カ所だった非常通報装置は4カ所(トイレがある車両は5カ所)に増やす。車体側面にも客の乗降を確認するカメラを取り付け、ワンマン運転に対応する。
東北本部によると、205系は16編成を運用中だが、E131系の導入は2編成少ない。担当者は「利用状況や運行体系を考慮して決定した」と説明した。
仙石線は205系の車両故障による列車の運休や遅れが頻発している。9月には電気機器の不具合により、あおば通-野蒜間で約6時間、上下線の運転を見合わせた。
東北本部の担当者は「新型車両の導入は以前から検討していた」と車両故障との関連を否定。E131系は車両機器や線路の状態を監視する機能を備えるとして「不具合発生の予兆を事前に把握し、対処できる」と改善点をアピールした。
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