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石巻地方で東日本大震災伝承 9人に復興相感謝状 「活動を続ける励みに」

感謝状を贈られる石川さん(左)

 復興庁は、東日本大震災の伝承活動に取り組む石巻地方関係の9人に、復興相名の感謝状を贈ることを決めた。2月ごろまでに各受賞者に届ける。

 このうち、石巻観光ボランティア協会事務局長の石川栄一さん(72)には8日、石巻市中央2丁目の市かわまち交流センターで、宮城復興局の宮川賢治次長が感謝状を伝達した。

 震災発生時、石巻専修大の職員だった石川さんは、愛知県豊橋市の有志らが同大を拠点に被災者支援に取り組んだ「チーム西島」の現地員として2023年まで活動。石巻市、女川町の学校や避難所を訪れ、物資提供や演奏会開催などに奔走した。現在は観光ボランティア協会事務局長として、石巻地方を訪れた人々への被災地案内に尽力する。

 宮川次長は「命を守る防災活動に生涯をかけて取り組んでいただき感謝する」とたたえた。石川さんは「勤務先の在学生6人の尊い命が失われた無念さを胸に、命を守るために活動してきた。受賞を励みに一層尽力する」と述べた。

 復興庁は次世代の伝承活動の担い手を確保する狙いで感謝状を贈呈している。本年度は宮城、岩手、福島3県の伝承団体や市町村からの推薦を踏まえ、団体に所属する47人と、個人で活動する5人の計52人に贈る。

 石巻地方の関係者は下記の通り。(敬称略)
▽一般社団法人石巻震災伝承の会 黒沢健一
▽公益社団法人3.11メモリアルネットワーク 草島真人、高橋正子
▽みやぎ東日本大震災津波伝承館 阿部任、菊田あかり、西城遥斗、佐藤陸
▽個人 岩倉侑(石巻市出身)

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