「ボランティア元年」から30年 石巻でトークイベント 災害支援の意義共有
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阪神大震災があり、全国の市民が被災地支援に当たった「ボランティア元年」から30年。ボランティアの意義ややりがいなどを共有しようと、東日本大震災で活動に取り組んだ当事者が当時を振り返るトークイベントが19日、石巻市のみやぎ東日本大震災津波伝承館で開かれた。
石巻市で被災し、現在は仙台市で学習塾を運営する大丸英則さん(42)と、阪神大震災を経験し、東日本大震災後に仙台市に移住した宮城二工高教諭の岡田卓也さん(48)が登壇した。
大丸さんは当時、石巻市内で不動産会社を経営。所属していた石巻青年会議所(JC)のメンバーと共におにぎりの炊き出しをしたのが支援活動の始まりだった。「体を動かさないといろいろな感情に押しつぶされそうだった」と言う。
市内にいた友人を津波で亡くした。発災当日の昼食に誘われていたが、仕事を理由に断っていた。「自分のせいかもしれない」。考え込まないよう、支援活動のスケジュールを詰め込んだ。
他地域のJCの支援を受け入れる窓口を担ったことから、各地から訪れるボランティアと作業の調整役になった。活動拠点となる空き物件の確保に奔走する中、知人から岡田さんを紹介された。
「寝床も食料もない状況でもいいですか」。地元の神戸市から石巻に向かおうとしていた岡田さんに電話で告げた。イベントで岡田さんは「『それでもいい』と伝えると、『すぐに来てください』と言われた」と当時を懐かしんだ。
岡田さんは高校3年の時、阪神大震災で自宅が被災。避難所になった母校に寝泊まりしながら、支援物資の受け取りや避難者への配布を手伝った。東日本大震災では発災10日後に石巻市に到着し、被災家屋を片付けたり、仮設診療所の運営を手伝ったりした。
神戸の高校に教諭として勤める傍ら、長期休暇の度にボランティアで石巻を訪れた。2014年に仙台に移住した後は、全国の災害被災地に支援で駆け付けている。「今ではボランティアがライフワーク。大きな災害のニュースを見ると、行けるかどうかをすぐに考えるようになった」
2人はボランティアの意義を語り合った。大丸さんは16年に岩手県の豪雨災害で支援活動をした経験から、「自分の時間を割ける範囲で活動しただけなのに、とても感謝され、自分が肯定された気がした。ボランティアにはまる理由が分かった」と話した。
岡田さんは能登半島地震後、東松島市から被災地に送る炊き出し用食材の準備に奮闘した。「体力を必要としない支援の方法もある。チャンスがあったらぜひ参加してもらいたい」と来場者に呼びかけた。
イベントは石巻市の公益社団法人「3.11メモリアルネットワーク」が主催した。
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宮城県警 みやぎセキュリティメールより
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