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田代島の民話、アニメに 海ノ民話のまちプロジェクト 11日、石巻で披露上映会

田代島であった先行上映会。島民や観光客ら約20人が作品を楽しんだ
田代島の民話を題材にしたアニメ作品の一場面

 石巻市の田代島に伝わる民話「海から上がった観音様」がアニメ化された。海にまつわる民話を発掘し、次世代に継承する「海ノ民話のまちプロジェクト」として、テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」の制作スタッフらが手がけた。作品をお披露目する上映会が11日、同市中央2丁目の市かわまち交流センターである。

 プロジェクトは日本財団(東京)が推進する「海と日本プロジェクト」の一環。市や石巻観光協会など地元関係機関でつくる実行委員会が協力した。作品は約5分で、一般社団法人日本昔ばなし協会(同)代表理事の沼田心之介さんが監督を務めた。

 民話は、田代島の三石崎が舞台。漁師の又七が網を沖に投げ入れたところ、何かに引っかかり引き上げられなくなった。母親に魚を届けられず落ち込んでいると、その夜、網が絡まって苦しむ金の馬に乗った観音様が夢に現れる。「田代島に上がりたいが住む場所がない」と告げられた又七は、三日三晩をかけて立派な観音堂を建て、島は大漁に恵まれるという内容。

 1月19日には田代島で先行上映会があり、島民ら約20人が参加。完成した作品を鑑賞し、実在する観音堂などについての会話にも花が咲いた。

 製作に携わった石巻観光協会の阿部勝浩常務は「島民の皆さんにも喜んでもらえた。三石崎のある島の西側は足を運ぶ人が少ないので、アニメを誘客にも生かしたい」と話した。

 かわまち交流センターでの上映会では、沼田さんのあいさつや質疑応答がある。アニメの場面を題材にした「顔はめパネル」の製作もあり、一般参加者にも協力してもらう。地元産カキのカキ汁やおにぎりの昼食を用意する。

 時間は午前11時~午後2時。参加費は高校生以上500円、中学生以下は無料。希望者は電話で申し込む。連絡先は観光協会0225(93)6448。

 作品はプロジェクトの公式サイトと動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネルでも公開される。

田代島の民話「海から上がった観音様」アニメーション上映会 - 石巻市
海ノ民話のまちプロジェクト | 一般社団法人 日本昔ばなし協会

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