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東松島市、新年度予算発表 一般会計総額214億円 市長選控え骨格編成

定例記者会見で立候補を正式表明した渥美氏

 東松島市は7日、総額214億7000万円の2025年度一般会計当初予算案を発表した。4月に市長選を控えた骨格予算のため、24年度当初比5.8%減。学校整備などの継続事業中心の編成となった。12日開会の市議会2月定例会に提出する。

 主な歳出は、大曲小の改築工事14億616万円、ふるさと納税推進2億9886万円など。西小松地区での圃場整備や月浜漁港整備工事、野蒜地区の被災跡地を果樹園として再生する「令和の果樹の花里づくり構想」などを含む農林水産事業費に計9億1910万円を計上した。

 歳入は、市税が3.49%増の40億7581万円、地方交付税が0.40%減の57億2300万円。市債は23.26%減の16億4910万円を見込む。

 県支出金として、核燃料税交付金1000万円を計上した。昨年、同市など東北電力女川原発(女川町、石巻市)の5~30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)の5市町が増額を要望。前年度の400万円の2.5倍に増えた。

 特別会計を含めた当初予算案の総額は4.3%減の301億6584万円。市は定例市議会に当初予算案、人権擁護委員の人事案、条例改正など計19議案を提出する。会期は3月7日までの24日間。

 25年度は、第2次総合計画後期基本計画の最終年度となる。渥美厳市長は7日の記者会見で「大きな事業や政策は市長選後に(新市長が)判断することになる。地方創生の理念を基に計画を進めていく」と述べた。

追悼式3月11日、概要を発表

 東松島市は7日、東日本大震災から14年となる3月11日に実施する市追悼式の概要を発表した。発生時刻に合わせ、市コミュニティセンターで午後2時半から無宗教方式で実施する。

 渥美巌市長が式辞を述べ、地震発生時刻の同46分に黙とう。来賓が追悼の辞を述べた後、遺族ら参列者が献花する。同センターと市役所、矢本保健相談センター、矢本東保育所前の駐車場を開放する。

市長選、渥美氏が出馬表明

 任期満了に伴う東松島市長選(4月20日告示、27日投開票)で、現職の渥美巌氏(77)は7日、再選を目指し無所属で立候補することを正式に表明した。同市長選への出馬表明は渥美氏が初めて。

 渥美氏は同日の定例記者会見で「国や県との連携もいい状況にある。実りあった2期8年の流れに乗り、切れ目なく事業を展開したい」と述べた。

 「若者に選ばれる東松島を目指す」と強調し、雇用創出や子育て支援充実、学校給食の完全無償化などに意欲を示した。東日本大震災からの復興では、野蒜地区など被災跡地の活用なども掲げた。

 渥美氏は東松島市出身。石巻商高卒。旧矢本町職員を経て県議を連続6期務め、2017年の市長選で初当選。21年は無投票で再選を果たした。市内では現時点でほかに立候補に向けた動きは見られない。

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