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林野火災阻止、重点に きょうから春の予防運動 火の怖さ、園児学ぶ

 春の火災予防運動が1日から、全国一斉に繰り広げられる。岩手県大船渡市で発生した山林火災の鎮火にめどが立たない中、石巻地区消防本部管内でも関係団体が林野や住宅火災の対策などに重点を置いて活動を展開。火災予防と市民の防火意識向上を目指す。7日まで。

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煙から逃げる訓練で、煙に見立てたシーツの下を移動する園児たち

 運動に先駆けて28日、石巻市河北保育所(園児57人)で火の扱い方や火災に巻き込まれたときの対処法を学ぶ教室があり、年少から年長の園児計33人が参加した。同保育所の保育士、根本匠さん(30)は河北消防署の一日署長に委嘱された。

 河北消防署員が講師を務め、火の怖さや体に火が付いたときの消火方法を伝えた。建物火災の発生時に煙から逃げる訓練も行い、園児たちは煙に見立てたシーツの下を低姿勢で移動。最後に「火遊びは絶対にしない。火事のない明るい街をつくる」などと防火の誓いを立てた。

 年長の加納奏来ちゃん(6)は「火は大人に使ってもらう。火災に遭ったらしゃがんで逃げる」と話した。

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 同消防本部予防課によると、大船渡市の山林火災のように春は雨が少なく乾燥しやすいため、出火すると鎮火に時間がかかるという。

 同課の浮津貴光課長補佐は「石巻地方も風が強いため、近隣の住宅や山に燃え移るリスクが高い」と指摘。「住民や山に入る人は、たばこの吸い殻やたき火の始末など、火の取り扱いに厳重に注意してほしい」と呼びかけた。

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