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海岸林再生、理解深める 石巻でトークイベント 活動団体、学生が事例紹介

沿岸部の緑の再生について理解を深めたトークイベント

 東日本大震災で被災した県内の沿岸地域で行われている海岸林の再生や森づくりに理解を深めるトークイベントが2月24日、石巻市南浜町2丁目のみやぎ東日本大震災津波伝承館であった。沿岸部で活動するNPO法人の関係者と学生の計3人が、「緑の再生」をテーマに取り組み事例を紹介した。

 NPO法人いしのまき環境ネットは、同市の石巻南浜津波復興祈念公園で植樹などに携わる。理事の斎藤義樹さんは、間伐で出た枝などを肥料にして活用している例を挙げ「命を循環させて無駄にしない。間伐体験などにいろんな人がいろんな形で参加できる森づくりを進め、将来の減災に寄与して命を大切にすることにつなげたい」と述べた。

 亘理町で海岸林再生に取り組むNPO法人わたりグリーンベルトプロジェクトの東聖史代表理事は「生物の多様性が豊かな森をつくろうと、針葉樹と広葉樹を同時に植えている。人と自然の関わりの多様性につながると思うし、人同士のつながりも育まれるといい」と話した。

 東北大農学部4年の河本紗都美さんは、亘理町で海岸林のマツの落ち葉の堆肥化に挑戦する。「初めは堆肥を収益化できればいいと考えた。震災前を想像できないよそ者の自分にできることは何かと考えた時に、仕組みを残すことじゃないかと思い今の活動にたどり着いた」と語った。

 イベントは震災の伝承団体や語り部らが登壇する「3.11トークセッション」の5回目。同市の公益社団法人「3.11メモリアルネットワーク」が主催した。

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