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特産紅茶で卒業祝福 ファーム・ソレイユ東北、桃生小6年生に贈る 児童が手摘み

児童たちに完成した紅茶を手渡す(左から)優介さん、朱夏さん

 地元特産の「桃生茶」について学んできた石巻市桃生小(児童58人)の6年生11人に4日、自分たちで摘んだ茶葉の紅茶が贈られた。桃生茶の紅茶「kitaha(キタハ)」を製造・販売し、お茶の魅力を児童に伝えてきたファーム・ソレイユ東北(石巻市旭町)が卒業祝いとしてプレゼントした。

茶葉の手摘みを体験する児童ら=2024年6月、石巻市桃生町樫崎

 児童たちは昨年5月、桃生茶の栽培の歴史や製造されるお茶の種類などを座学で勉強。6月に地元の茶畑で手摘みを体験し、約10キロを収穫した。茶葉は同社が学校近くにある製造工場で発酵、乾燥させるなどして仕上げた。児童たちは7月に工場も見学した。

 同社kitaha企画開発室長の日野朱夏さん(32)と、夫で工場長の優介さん(33)が4日、同校を訪問。完成した紅茶の茶葉10グラムずつを一人一人に手渡した。

 パッケージには、児童たちに自身の夢や贈りたい相手へのメッセージを書いてもらった。優介さんは卒業を控えた児童に向けて「一緒に学んだことを家族や友だちに伝えてほしい。いつか石巻を離れても、私たちはここで紅茶を作り続けるので、いつでも遊びに来てほしい」と呼びかけた。

 6年の日野匠真さん(11)は「桃生茶のことがよく分かり、地域の自慢になると思った。自分で摘んだ紅茶を家族と一緒に飲むのが楽しみ」と話した。

 桃生小は本年度で閉校し、新年度は中津山一小、中津山二小と統合して新たな桃生小となる。朱夏さんは「桃生地区には桃生茶という宝があることを知ってほしくて企画した。新年度もできるなら継続したい」と語った。

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