被災児ケア、仏で活動報告へ 石巻・にじいろクレヨン代表「支援に感謝伝えたい」
東日本大震災後、美術を通して被災した子どもの心のケアに取り組んできた石巻市のNPO法人「にじいろクレヨン」が24日~4月1日、フランスで活動報告を行う。震災直後、欧州など海外からの支援が活動の支えになったといい、子どもたちの作品の展示会も予定している。クレヨン代表の画家柴田滋紀さん(49)は「欧州のみなさんに支援への感謝を伝えたい。報告を機に、海外と文化交流を深めたい」と話す。
クレヨンは2011年3月に前身の「石巻こども避難所クラブ」が発足。同年9月、現在の名称となった。15年には同市大街道西2丁目に子育て支援拠点「にじいろひろば」を開設。お絵描き教室を行うなど子どもたちに放課後の遊び場として開放しており、未就学児を育てる親たちの交流の場にもなっている。
震災直後、柴田さんが最も心配したのは、避難所で生活する子どもたちのストレスだった。門脇町にあった教室が津波で流失するなど自身も被災しながら、震災10日後に避難所クラブを設立。子どもたちと絵を描き始めたのがクレヨンの活動の原点になった。
当時、そうした活動に支援の手を差し伸べたのが、フランスやドイツ、スイス、ベルギーの団体や個人だった。柴田さんは「多くの国の人たちに活動を支えてもらった。その恩返しをしたい」と強調する。
今回訪れるフランスでは、ゴッホが最期を迎えたパリ近郊のオーベール・シュル・オワーズのアトリエに、震災後から現在まで子どもたちが描いた作品約20点を展示する。日本独特のアートである木版画の体験ワークショップも開催し、現地の子どもたちと交流を深める。26日にはパリで報告会を予定している。
小学4年からクレヨンの絵画教室に参加し、現在もボランティアスタッフとして活動を手伝う同市の大森海音(かのん)さん(16)=飛鳥未来高1年=もフランスに同行する。大森さんは「現地の子どもたちと一緒にワークショップをするのが楽しみ。フランスの芸術文化にも触れたい。将来は子どもに関わる仕事をしたいので、今回の経験を役立てたい」と抱負を述べた。
柴田さんは「つらい時こそ、創造することが子どもたちの自己肯定感を育み、生きる力につながる。今は災害だけでなく世界各地で戦争や紛争が起きており、クレヨンの活動が子どもたちの心のケアの参考になれば。文化の力で世界の人たちとつながりたい」と願う。
2人は17日に出国した。ドイツにも立ち寄り、支援者に感謝の気持ちを伝えてからフランス入りする。4月2日に帰国予定。
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