鮎川捕鯨2隻、北海道へ 石巻を出港 「楽しみに待っていて」

4月から今シーズンの商業捕鯨が始まるのを前に、石巻市鮎川浜の「鮎川捕鯨」の小型捕鯨船2隻が24日夜、同市の石巻漁港を出港した。4月以降は当面、北海道根室市に漁の拠点を置き、オホーツク海や太平洋で上限となる約70頭の捕獲を目指す。
第3大勝丸(19トン)と第8幸栄丸(32トン)が24日午後11時15分ごろ、伊藤信之社長や船員の家族らに見送られ、北海道へ向かった。20~50代の船員計11人が乗り込み、オホーツク海でミンククジラ17頭の捕獲を目指す。その後は青森から三陸沖へ移動しながら、さらに55頭を狙う。
同社では例年、仙台湾で操業を始めるが、湾内では数年前から海水温上昇の影響で、餌となるオキアミやメロウドが減少しているという。このため今季は、安定して大型のクジラが捕れる北海道で漁を始める。
伊藤社長は「いよいよ始まったな-という思い。数をしっかり捕り、脂が乗ったミンククジラを皆さんに届けるので、楽しみに待っていてほしい」と話した。
同社と同じく、石巻市鮎川地区に事業所を置く外房捕鯨(千葉県南房総市)は、第51純友丸(30トン)と和歌山県太地町の太地町漁協の第7勝丸(32トン)が4月上旬まで仙台湾で操業し、その後は北海道根室沖などで漁を行う。
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