閉じる

気仙沼と山形の縁、一冊に 石巻の児童書作家・千葉さん、交流と公民館の再建描く

自然とのつながりや人の温かさを児童書で描いた千葉さん

 石巻市の児童書作家千葉直美さん(62)が、東日本大震災で甚大な被害を受けた気仙沼市と、同市を支援した山形県最上町の住民同士の交流を題材にした児童書「海辺の公民館」を制作した。希望者に配布している。

 物語は、千葉さんと交流があった気仙沼市などの子どもをモデルにした「よしみちゃん」を主人公に、津波で全壊した同市の公民館「前浜マリンセンター」が住民主導で再建された経緯を描いた。

 震災後、最上町の町民が気仙沼市民を町内の温泉街に招待したり、町内の大木を伐採してマリンセンターの木材として贈ったりした交流も描き、人の心の温かさを表現している。

 全28ページで英語訳も添えられている。サントリーホールディングスが展開する震災復興支援活動「東北サンさんプロジェクト」の「シン・みらいチャレンジプログラム」の助成先に選ばれ、昨年11月に発行した。

 千葉さんは「人の輪の温かさや、つながりのおかげで希望の光が差すことがあると知ってほしい」と呼びかける。

 本は石巻市図書館と同市開成のマルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)、同市門脇町2丁目のまねきショップで閲覧可能。希望者への提供もしている。連絡先は千葉さん swan20110311@gmail.com

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ