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スマトラ沖地震の復興、伝承 5月まで企画展 石巻・震災遺構門脇小

スマトラ沖地震津波の被害状況などをまとめたパネルが並ぶ企画展

 石巻市の東日本大震災遺構門脇小で29日、2004年のスマトラ沖地震津波から20年が経過したインドネシア最大の被災地、バンダアチェ市の復興の歩みと現状を伝える企画展が始まった。5月31日まで。

 会場には13枚のパネルを展示。津波被害の概要や復興の推移をグラフや写真、動画で説明する。視察や研修を通してアチェ市と相互復興を目指す東松島市の取り組みも紹介している。

 企画展には、国際協力機構(JICA)の派遣で16、18、24年に現地を訪問をした同市の市民グループ「SAY’S(セイズ)東松島」代表の山縣嘉恵さん(57)が協力。アチェ市民の防災意識の変化や、伝承の取り組みなどもパネルにまとめる。

 家族4人で愛知県から旅行に訪れた合谷秀二さん(40)は「何もしないと震災の記憶は薄れてしまう。南海トラフなど今後起こるかもしれない災害に備え、見て感じることが大事だと思った」と話した。

 昨年、6年ぶりにアチェ市を訪れた山縣さんは「最初に行ったときよりアチェ市民は伝承に前向きな姿勢になっていた。一方で、20年が経過しても地震への恐怖は消えていない」と強調。「私たちも震災の20年後を見据え、どう震災に向き合い、課題に取り組んでいくかを考えることが大切だ」と訴えた。

 4月27日午後1時半からは、山縣さんの講演がある。定員50人で、希望者は電話やメールで申し込む。

 毎週月曜休館。4月30日は休館し、28日と5月7日は特別開館する。企画展の観覧や講演会参加には入館料が必要。連絡先は門脇小0225(98)8630。

企画展「バンダ・アチェ市訪問から考える東日本大震災の20年後」 | 石巻市震災遺構

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