核のごみ最終処分地 岩手は根強い警戒感 関心度 濃淡あらわ 東北・新潟アンケート

 高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地選定を巡る河北新報社のアンケートでは、国の積極姿勢を求める意見が目立つ一方、一部の県には最終処分問題への関心の低さがうかがわれた。処分地選定という国民的課題の解決には、全国知事会などを通じた都道府県の理解促進活動が急務だ。

 東北6県と新潟県の中で岩手県、特に沿岸部の警戒感は根強い。国が処分適地を色分けして2017年に公表した「科学的特性マップ」で、県の沿岸部全域が最適地とされた。釜石、宮古両市が今年6月、岩泉町と普代村、野田村が12月に、それぞれ核のごみの持ち込みを拒否する条例を制定した。

 議員提案で条例を制定した宮古市議会の熊坂伸子市議は「青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場から海に放出される排水を懸念する自治体が多く、拒否反応が強い。科学的特性マップで市民に危機感が広がった」と説明する。

 過去に処分地選定を担った旧動力炉・核燃料開発事業団(現・日本原子力研究開発機構)が1980年代、北上山地の沿岸部を秘密裏に調査していたことも不信感の背景にある。

 旧動燃は福島県の阿武隈高原の沿岸域も集中的に調査していた。国は、原発事故で甚大な被害を受けた福島県に配慮する姿勢を示し、「何か負担をお願いする考えはない」(資源エネルギー庁)と処分地選定の対象から除外している。

 高レベル廃棄物の一時保管が四半世紀にわたり続く青森県は「青森を最終処分地にしない」との約束を国に繰り返し確認している。

 宮城県は東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働への地元同意を国に伝える際、最終処分地選定も要請した。宮城県はアンケートで回答を控える項目が多く、他県に比べて立場を明確にしない姿勢が際立っている。

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