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山形・遊佐町消防団運営問題 報酬や手当受領、団員の4%

 山形県遊佐町消防団の運営を巡り、団員から改善を求める声が上がっている問題で、報酬や出動手当を多少なりとも受け取っている団員は全体の4%程度にとどまることが、消防団によるアンケートで分かった。違法性を指摘される寄付金受領の常態化が浮き彫りになり、消防団は運営の在り方を再検討して年度内に結論を出す方針だ。

 アンケートは昨年10、11月、全団員603人(同11月末時点)を対象に実施し、約9割の553人が答えた。1月29日、結果を町のホームページに掲載した。

 消防団は報酬などをいったんは分団に連なる班の収入に組み入れるものの、最終的な使い道は、複数回答で「飲食代、旅費」が53・8%と最多で「班員で分配」は4・1%にすぎない。総務省消防庁が報酬などを団員個人に直接支給するよう全国に通知を繰り返す中にあっても、班の遊興に使われ、団員まで届かない現状が鮮明になった。

 活動の助成や謝礼として自治会などに寄付金を要求したり、受け取ったりする慣習は過去の裁判例などで全国的に違法性が指摘されているにもかかわらず、43・7%が「もらっている」と回答した。

 年2万円の報酬に関しては「適当だ」が48・2%でトップだったが、1回1300円の出動手当は「少ない」とする答えが47・1%に上った。背景に、昼夜を問わず危険を伴う活動を急ぎ求められる任務に報いてほしいとの思いがあるようだ。

 自由記載欄では、若者不足で退団できなかったり、消防団の行事が生活や仕事の負担になっていたりするとして、運営の改善を求める声が目立った。

 調査結果を受け、消防団は(1)報酬などを個人に直接支給するか(2)寄付金の受領をやめるか(3)大演習などの行事を簡素化するか-を課題に挙げ、3月の団会議で結論を出す見通しだ。

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