津波教訓の木碑に新たな文字刻む 岩手・大槌で建て替えワークショップ

安渡地区にある木製の碑の前で震災被害の状況を生徒に説明する小国さん(右)=28日午後1時40分ごろ

 東日本大震災で被災した岩手県大槌町の安渡地区に設置されている津波の教訓を伝える木製の碑の建て替えに合わせ、地区住民が28日、新しい碑に刻印する文章を考えるワークショップを町内で開いた。

 震災の記憶の風化を防ごうと4年ごとに碑を建て直す取り組みで、2013年に当時の大槌高生が発案した。町内会などの協力を得て「大きな地震が来たら戻らず高台へ」と刻んだ碑を、同年3月11日に地区の津波到達点に建てた。

 ワークショップには大槌高復興研究会の生徒9人が参加。17年に建て替えられた碑の前で、地区に住む小国忠義さん(80)から震災被害の状況や設置の経緯を聞いた後、地区の公民館で住民と碑の側面に刻む文言について話し合った。

 新しい文章は「日頃から備えておくことが笑顔につながる」「未来 帰らぬ人の想(おも)いを背負い繋(つな)いで生きていく」に決まった。碑を10日に建て替え、11日にお披露目する。

 大槌高1年の土沢心さん(15)は「町内には碑の存在を知らない人がいる。震災を風化させないために、町民に碑を見に来てもらえる機会を私たちでつくっていきたい」と語った。

 小国さんは「震災の記憶が薄い子どもたちが熱心に考え、思いを込めた文章を作ってくれた。将来まで伝え続けてくれると思うと安心だ」と喜んだ。

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