大船渡・綾里中で最後の卒業式 同窓一家の熊谷さん巣立ち

自宅の前に並ぶ(左から)健一さん、熊谷さん、みなみさん、幸江さん

 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大船渡市三陸町で13日、生徒数の減少で今春に閉校する綾里中の最後の卒業式があった。卒業生の一人、熊谷成海(じょう)さん(14)は両親も祖父母も同校の卒業生で、同級生の中でも珍しいという。「家族みんなと同じ学校で学べてうれしかった」。晴れやかな表情で学びやを巣立った。

 卒業式には級友12人と一緒に出席。一人ずつ壇上で卒業証書を受け取った。4月から地元の高校に進み、体育教師を目指すという。「閉校の実感はないけど、母校がなくなってしまうのは寂しい」と話した。

 綾里中は1947年開校。ワカメ養殖を手掛ける父健一さん(51)、母幸江さん(52)も同校で学び、健一さんの両親、幸江さんの父も卒業生だった。

 校舎は高台にあり、震災では津波被害を免れた。校庭にはプレハブ仮設住宅が建ったが、熊谷さんの入学前の2016年に撤去された。4月からは隣の赤崎中と統合され、東朋中として新たな歴史を刻む。

 新1年生として入学する熊谷さんの妹みなみさん(12)は「震災後にできた新しい校舎で勉強できるのが楽しみ」と声を弾ませた。

 三陸町には震災前、中学校3校があったが、20年3月末に越喜来、吉浜両中が閉校。この春に全ての中学校が姿を消す。

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