ゆるキャラ?「トリチウム」ちゃん、復興庁が作成

復興庁が作ったトリチウムの「ゆるキャラ」

 東京電力福島第1原発で発生した放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出に関し、復興庁はトリチウムへの理解を求めるチラシと動画をインターネットで公開した。その中でトリチウムを「ゆるキャラ」のような親しみやすいデザインで表現し、違和感を指摘する声が上がっている。

 復興庁はホームページに「ALPS(多核種除去設備)処理水について知ってほしい3つのこと」と題し、チラシと2種の動画(4分26秒、40秒)を公開。トリチウムが雨水や海水、人体に幅広く存在することを挙げて「健康には心配ありません」と紹介する。

 トリチウムをキャラクター化したことについて、原子力災害復興班の担当者は「分かりやすく、多くの人に関心を持ってもらえる」と説明。風評被害を払拭(ふっしょく)するための取り組みだとも言う。

 13日の公開後、会員制交流サイト(SNS)には「これが風評被害対策か」「被災者のことを何も考えてないことがよく分かる」などと批判的な書き込みが相次ぐ。担当者は「ご批判を真摯(しんし)に受け止めつつ、一般の方に見てもらえる情報発信に努める」と話す。

[トリチウム]三重水素とも呼ばれる放射性物質で、化学的には水素と同じ性質を持つ。自然に発生した天然のトリチウムもあり、水蒸気や雨、海、河川、水道水や人の体の中にも存在する。飲料水や食べ物にも含まれる。トリチウムから出る放射線は弱く、皮膚の表面で止まる。人の体に入っても水と一緒に排出され、海中の生物にも蓄積されない。放射能が半分になる半減期は12・3年。政府は、海洋放出前にWHOの飲料水基準の7分の1程度に薄めるとともに、トリチウム以外の放射性物質を規制基準まで除去する計画。海水中のトリチウム濃度は水道水と同じ水準になるとしている。

復興庁/ALPS処理水について知ってほしい3つのこと
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