自費PCR、2万円超でも「仕事で必要」 仙台圏の医療機関、ニーズに応える

宮城県などによるドライブスルー方式のPCR検査=昨年11月下旬、仙台市内

 新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるPCR検査を、自己負担で受けたいと考える人が少なくありません。ワクチンが全国の隅々まで広く行き渡るにはなお時間がかかる見通しで、PCR検査によって陰性であることを確認した上で社会・経済活動を進めたいニーズが多いためとみられます。仙台圏の複数の医療機関でも、無症状の人に限って自費検査に応じています。
(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)

見舞いの前に

 「陰性証明」を求める目的は海外渡航や県外出張といったビジネスの面と、入院患者の見舞いやイベント参加といった私的な側面の両方があります。帰省などで高齢の家族に会う前に確認したい人も一定数いるようです。

 仙台市太白区の「めざきクリニック」は昨年8月にPCR検査を始め、4月中旬までに延べ約900人が受けました。感染が再拡大した年明けから希望者が増えており、市内の感染者数に連動して増減しているそうです。

 めざきクリニックでは検査を受ける人が他の患者と接触しないよう、駐車場に設けた専用ブースか受検者が乗ってきた車内で検査を行っています。

 検査自体は唾液1~2ミリリットルを容器に入れるだけで15分程度で終わりますが、受検者が多かった3月は待ち時間が2時間を超えた日もありました。結果は翌日に知らされます。

 保険外の自費検査は全額が自己負担となります。費用は各医療機関が自由に設定できます。市内では2万~3万5000円が一般的です。

 自覚症状があるなど、医師の判断で感染が疑わしい場合は医療保険が適用されることがあります。診療報酬制度上、民間の検査機関などへ検体を郵送して検査する場合は1800点(1万8000円)と算定されます。

 めざきクリニックはスタッフの人件費、感染防御対策なども加味し、2万5000円で自費検査を行っています。目崎亨院長は「半分以上は検査会社に支払っているが、ぼったくりなどとひどいことを言われることもある」とこぼします。

メインは行政検査

 その上で「あくまで行政検査をメインに考えています。決して最初から自費検査を勧めることはなく、どうしても必要とする人に応じています。検査の精度には限界があり、結果が陰性だったからといって安心できないことにも注意してほしい」と語ります。

 このほか、民間衛生検査所の日本微生物研究所(仙台市宮城野区)が1万1000円でPCR検査を行っています。医師の診断がないため、結果が陰性でも感染していないとはいえません。陽性だった場合は、改めてかかりつけ医などに相談する必要があります。

 PCR検査では、感染した直後はウイルスが検知されない場合が多いことが指摘されています。検査の性質上、実際には感染しているのに陰性になったり、感染していないのに陽性になったりもします。仮に陰性となっても、感染予防は続けなければいけないということです。

 仙台圏で自費のPCR検査を実施し、記事掲載に応じてくれた主な医療機関は以下の通り(2021年4月16日現在、50音順)。詳細や最新情報は各医療機関へ問い合わせください。

 ▽いずみ野村ファミリークリニック(仙台市泉区野村)

 方法・費用=唾液2万8000円、鼻咽頭ぬぐい液3万円
 結果通知=平日は翌日、日曜は翌火曜
 連絡先=022(342)1537

 ▽七郷クリニック(仙台市若林区荒井)

 方法・費用=鼻咽喉ぬぐい液3万3000円(診断書料込み)

 結果通知=当日(最短1時間程度)

 連絡先=022(287)1475
 専用電話=070(2025)7575

 ▽多賀城あかざクリニック(宮城県多賀城市高橋)

 方法・費用=唾液2万8000円
 結果通知=原則、翌日。追加料金2000円で当日
 連絡先=022(794)7201
 専用電話=070(8360)7393

 ▽なないろの里クリニック(仙台市若林区なないろの里)

 方法・費用=唾液2万8000円
 結果通知=平日は翌日、日曜は翌火曜
 連絡先=022(352)7022

 ▽めざきクリニック(仙台市太白区八木山本町)

 方法・費用=唾液、鼻咽頭ぬぐい液とも2万5000円
 結果通知=原則、翌日
 連絡先=022(229)1118

 ▽杜の里内科クリニック(仙台市若林区荒井東)

 方法・費用=唾液、鼻咽頭ぬぐい液とも2万2000円。企業団体5人以上で予約の場合1万6500円
 結果通知=午前検査分は当日、午後分は翌日
 連絡先=022(762)8281
 専用電話=080(1729)1654

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