<撮れたて とうほく食紀行>天然のホヤ 強く豊かに/大船渡

 海中に広がった花畑のようだ。岩手県大船渡市の越喜来湾、水深約7メートルの海底。岩場に密集するホヤの群生が目に飛び込んできた。すごい数、しかも天然。三陸の海の生命力に息をのむ。

 天然ホヤは、甘みが強く独特の風味も格別だ。姿形から「海のパイナップル」と呼ばれ、小舟での漁は特殊なかぎを付けた長ざおで引っ掛けて採る。

 天然ホヤも東日本大震災で被害を受けたが、養殖物より一足早く自然の力で復活し、出回った。「うんめがった。あの味は一生忘れられね」と地元の漁師。

 天然ホヤは4、5年ごとに更新を繰り返す。震災から10年を過ぎ、今はいわば第2世代。養殖物が市場を占める中、天然ホヤを採る漁師はほとんどいなくなったが、垂ぜんものの味覚に変わりはない。(写真映像部・庄子徳通)

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とうほく食紀行

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