変異株3種を3日で判定 仙台の研究所、1日1200件のPCR可

日本微生物研究所で行う唾液PCR検査の様子

 新型コロナウイルスの唾液PCR検査を手掛ける民間の日本微生物研究所(仙台市)は、新たに変異株の検査を始めた。英国型、南アフリカ型、ブラジル型を陽性確認後の3営業日以内に判定する。県内でも変異株の確認が増えており、同社は「拡大を防ぐには迅速な検査が重要だ」と指摘する。

 同社の変異株検査は、既に稼働する検査機器で陽性を確認した後、感染力が強いとされる「N501Y」など3種類の変異をそれぞれ検出する三つの試薬キットを使用。変異の組み合わせを基に、どの型かを判定する。

 N501Yと「△HV69/70」と呼ばれる変異が検出されれば英国型、N501Yと「K417N」では南ア型、N501Yのみではブラジル型となる。他の変異があるかもしれず断定はできないが、可能性が高いと類推できるという。

 南ア型、ブラジル型はN501Yと、ワクチンの効果を弱める可能性がある「E484K」両方の変異がある。5月からはE484Kの検出キットを加え、精度を高める。

仙台市の検査はN501Yのみ

 仙台市など自治体の変異株PCR検査では、現時点でN501Yしか検出できない。国立感染症研究所などにゲノム解析を依頼するものの、確定までには数週間かかる。

 県内で23日現在、E484Kは273件、N501Yは43件確認されている。東京に続いてE484Kのみの変異株が広がっており、N501Yも確認され始めた。

 東北大医学部の助教だった同社の金子寛研究開発部長は「感染力の高いブラジル型は仙台であっという間に広がる可能性がある」と警鐘を鳴らす。その上で「早く判別できれば、患者への対応に優先順位を付け、拡大を防ぐことにつながる」と強調する。

 変異株を巡っては、仙台市が型を特定できるゲノム解析装置を購入する予定。同社の検査能力には余力があるといい、斎藤哲郎社長は「市が旗振り役となって大学や企業とも連携した体制を整備するべきだ。要請があればいつでも協力する」と話す。

 同社は昨年7月に唾液のPCR検査を始め、機器14台で1日1200件を検査できる。費用は1回1万1000円で、追加の変異株検査は無料とした。6月には検査能力を1日1800件に増強し、変異株判定も翌日とする。

 連絡先は同社022(783)8471。

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