郡和子仙台市長が65歳以上の高齢者への新型コロナワクチン接種を7月末に完了させる方針を打ち出し、波紋が広がっている。当初の接種計画を大幅に前倒しする決断は、政府の強い要請が背景にあった。だが、2カ月余りの短期間で約27万人に接種できるか、実現性には疑問の声も上がる。
村井嘉浩知事と臨んだ8日の共同記者会見。郡市長は「変異株がこのまま増えていくと大変厳しい。とにかくやるんだという強い意識だ」と語り、7月末完了への決意をみなぎらせた。
市は少なくとも4月28日までは、高齢者の接種完了を早くて8月末と見込んでいた。ワクチン供給の見通しが立たず、施設入所者以外の接種開始は6月以降と説明。接種予約の開始時期すら示せていなかった。
状況が一変したのは4月30日。政府が6月最終週までのワクチン供給量を各自治体に通知し、接種の前倒しを強く要請した。
郡市長の元にも政府関係者から直接電話があったという。7月末完了が可能かどうか確かめる内容ではなく、7月末のために何が必要かを尋ねる電話だった。「仙台市は8月末」などと言えるはずもなく、接種計画の見直しを迫られた。
「国のプレッシャーがすごい。厚生労働省だけでなく、総務省も内閣府からも接種状況の確認がある」と県幹部の1人は明かす。仙台市の遅れは県全体に影響すると危機感を抱いた。
郡市長は5月初旬、村井知事と協議し、東北大病院などの勤務医の協力が得られれば、集団接種を増やせるとの認識で一致。市医師会も方針転換を了承した。
村井知事は共同記者会見で「ワクチン接種は市町村の担当だが、仙台に限っては県が一緒に対策を打つ」と語った。同席した東北大病院の冨永悌二病院長も勤務医の派遣を約束した。
市は平日にかかりつけ医による個別接種、土日に市民センターなどで集団接種を実施する計画だった。市医師会の安藤健二郎会長は「土日もクリニックを開けてもらい、個別接種できるよう促したい」と話す。
市は10日以降の週内に新たな接種体制や予約開始時期を発表する。ただ、集団接種を増やすには看護師らの確保、予約を円滑に受け付ける仕組みなどが必要。医療従事者への先行接種の完了なども前提になる。
「今のやり方では7月末は不可能だ」。8日あった市の新型コロナ対策会議で、市医師会の永井幸夫顧問はこう断言した。「診療所スタッフが休みなく対応しなければならず、現実的でない。高齢者への説明にも時間を取られる」と指摘。接種体制を早急に再構築する必要性を強調した。
大学9校のオープンキャンパス情報や先輩学生の声。仙台圏での生活情報も満載!
毎週木曜日・仙台圏で42.9万部発行の「河北ウイークリーせんだい」。歌ったり踊ったり楽しいキャンペーン実施中。抽選でプレゼントも当たります。
東北の未来に向けて、みんなで手を取り合い、様々な活動に取り組んでいます。
SDGsマインドの向上をはかるための「みやぎSDGsアンバサダー」育成プログラム活動を紹介中!
2022年度企画準備中!詳しくはWEBサイトへ
あしたをつくる、地域の新たな可能性
東北6県7新聞社が東北全体の活性化を目指し明るい未来の創造を目指します
みやぎの職場を元気に健康に!健サポフレンズも新規会員募集中
特選不動産情報(毎週金曜日更新)
仙台「四方よし」企業大賞
Job探:仙台・宮城の求人情報
みやぎのいいものご案内!47CLUB
宮城の赤ちゃんへ贈ります「すくすくばこ」好評受け付け中!
LINEスタンプ「かほピョンとなかまたち」
宮城県からのお知らせ
みやぎ復興情報ポータルサイト
杜の囲碁サロン
Copyright © KAHOKU SHIMPO PUBLISHING CO.