<東北の食材お取り寄せ>「おうちでガレットセット」(宮城・大崎)焼きたて生地からソバの香り

「おうちでガレットセット」と、食材を加えて作ったガレット

 東北地方の豊かな食材が改めて注目されている。新型コロナウイルスの感染拡大は収束が見通せず、自宅で食を楽しむ巣ごもり需要が衰えない。食材の王国を盛り上げる生産者や店を訪ね、お取り寄せ商品を紹介する。

 東北には手打ちそばが名物の地域が多いが、ソバの魅力を楽しむ料理は麺だけではない。大崎市鳴子の「蕎麦(そば)カフェ田伝(でんでん)」の看板メニューはガレット。殻ごと粗めにひいた地元産のそば粉と温泉水で生地を作る。

 こんがりと焼けた生地を頬張ると、ソバの香りが鼻に抜ける。力強い風味は載せた食材に負けず、魅力を引き立てる。

 中山間地の鳴子は宮城県内でも雨が多い。不耕起に近い栽培で、土を乾きやすくする必要がある。7月下旬の収穫期にはイノシシが出没し、毎年獣害対策に追われる。

 工夫を凝らして育てた鳴子産のソバは奥深いうま味を含む。田伝を運営する「スマイルフィールド」の代表取締役中鉢秀俊さん(59)は「ガレットはソバという穀物の魅力を幅広く伝えてくれる」と話す。

 休廃業した農家からも農地を引き継ぎ、ソバの作付面積は約40ヘクタールに達する。鳴子全体のソバ畑の4割を占める。高品質なソバを安定供給する6次産業化を進め、「鳴子ブランド」として定着させることを目指す。

 今年1月、オンラインショップでガレットセットを発売した。「焼きたてをその場で食べるのが一番」と考え、生地の材料をコスト度外視で詰め合わせた。

 新型コロナウイルスの感染の収束はいまだ見通せない。「店を訪れるのはまだ難しいかもしれないが、鳴子ならではの味を家庭で楽しんでほしい」。中鉢さんは意気込みを新たにする。

手際よくガレットを焼き上げる田伝のスタッフ

[メモ]鳴子では約25年前、鬼首そば生産組合が結成され本格栽培が始まった。田伝は2016年開業。ガレットセットは自家製そば粉500グラム、温泉水500ミリリットル2本、地元産ブルーベリージャム200グラムが入って2800円。送料は別。生地が焼き上がる前に卵を落とすのがこつ。そばがきにしても楽しめる。連絡先は田伝0229(25)3353。

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