「二重予約」の懸念、打つ手なし 仙台の高齢者個別接種

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を受ける仙台医療センターの医療従事者=2月19日、仙台市宮城野区

 仙台市の65歳以上の高齢者への新型コロナワクチンウイルス接種で、複数の医療機関に個別接種を申し込む「二重予約」への懸念が広がっている。1カ所に予約を入れた状態で、もっと早く接種が受けられる医療機関を探す行為だが、接種直前に予約がキャンセルされ、混乱を生じさせる恐れがある。ただ、個人の予約状況を管理する仕組みはなく、市や市医師会は「打つ手がない」と頭を抱えている。

 市によると、個別接種は医療機関ごとに予約を管理する。二重予約を防ぐには、市が随時、各医療機関の予約状況を取りまとめるしかないが、対象は420カ所もあり負担が大きい。

 接種状況は厚生労働省が運用するシステム「V-SYS(ブイシス)」で把握できるが、医療機関が入力するのは接種回数と廃棄数に限られるため、個人情報は反映されないという。

 青葉区のはちまん石川内科クリニックの石川一郎院長(47)は、高齢者はかかりつけ医による接種を希望する傾向が強いとみて、現時点で「二重予約でキャンセルがたくさん出る心配はしていない」と説明する。

 その上で「万が一、接種直前に予約の取り消しが数多く出れば、ワクチンを余らせないために、他の高齢者に急きょ接種してもらう必要がある。連絡などに時間を取られ、一般診療にも影響する」と懸念する。

 市と県、東北大は近日中に大規模会場を開設し、5月中に集団接種を始める方向で最終調整している。既に個別接種を予約した高齢者が、大規模集団接種に変更する状況も想定される。

 市ワクチン接種推進室の横野幸一郎室長は「早くワクチンを接種し、安心したい気持ちもあると思うが、二重予約は医療機関が混乱するため、できるだけ避けてほしい。接種場所を変える場合も早めの連絡をお願いしたい」と呼び掛けた。

 市民センターなど22カ所で6月12日から実施する集団接種は、専用コールセンターと特設サイトで予約を受け付け、ウェブ予約サービスで一括管理する。

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