学生に「ふがいない」、語気強め詰問 仙台大漕艇部・パワハラ問題

 五輪ボート競技に3大会連続で出場した仙台大漕艇部監督の教授(58)がパワーハラスメント行為を指摘されている問題で、教授が学生に「ふがいない」などと人格を否定するような発言をしていたことが、河北新報社の入手した録音データで分かった。音声を聞いたハラスメント問題に詳しい須田晶子弁護士(仙台弁護士会)は「パワハラに当たると考えられる」との見解を示している。
 入手したのは、学生が2019年9月26日、寮にある教授の部屋を訪れた際に録音した音声データ。愛媛県に住む両親にハラスメントの実態を伝えるために収めたといい、7分と33分の2本ある。
 音声では、学生が部屋に入室する際にノックをしただけで、教授が「何でいつもカンカンって大きな音を出すんですか」と詰問を始める。畏縮した学生が「はい」としか返事できなくなると、教授はますます語気を強めて責め立てる。
 別の音声では、学生の書類提出が遅れた点について、教授は何度も「謝れ」と繰り返し、学生が謝っても許してもらえない場面が続く。
 須田弁護士は「『はい』という返事は一般的に悪い受け答えではないのに、ただ駄目出しをしている」と強調。「指導の一環であれば何をどうするべきか明確に教えるべきなのに、それがない」と指摘する。
 教授が学生を詰問する最中に何度も机をたたくような音のほか、「自分(学生自身)に対して謝れ」「どれだけ仕事が遅いか自覚しなさい」と人格を否定するような発言も収録されている。
 須田弁護士は「指導としての適正な範囲を超えている言動と言えるのではないか。また直接的に『ばか』『あほ』といった侮辱的な言葉を用いなくても威圧的、感情的な言動や、人格を否定するような言動は許されない」と指摘する。
 学生は19年4月から半年近くにわたって教授からパワハラを受けたとして、松山地裁今治支部に約4400万円の損害賠償を求める訴えを起こしている。

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